鏡を見るたびに気になる鼻の毛穴や角栓。一度気になるとすべてごっそりと取りたくなってしまうものです。近年話題になっているのが、「オロナインパック」
毛穴の悩みから解放されるのなら、すぐに試してみたいですよね。
でも、ちょっと待ってください!
オロナインパックには毛穴の角栓をすっきりさせるという前に危険な要素がたくさんあります。
オロナインパックとは?
そもそも、オロナインパックとはどのようなものなのでしょうか?
オロナインパックの基本的な使用方法をご説明します。
1.ぬるま湯で顔を洗います。
2.顔を拭き、水分をとったらオロナインを塗ります。この時、肌に薄く塗って馴染ませるというよりも、小鼻が真っ白になるくらいたっぷりと塗り重ねて下さい。
3.そのまま10分ほど放置します。
4.石けんなどを泡だて、オロナインを綺麗に洗い流します。洗い流す時もぬるま湯を使用して下さい。
5.毛穴シートを貼ります。
6.記載されている時間が経過したら、毛穴シートを剥がします。剥がす際は下から上へ剥がします。
たったこれだけです!これだけで、毛穴汚れがごっそり取れるとはとても魅力的ですよね。
いったい何が危険なのでしょうか?
オロナインパックの危険性
肌に必要なものまで取れすぎてしまうことも
皮膚の表面には、皮膚常在菌という菌が生息しています。皮膚常在菌が安定して生息していることは、美しい肌づくりにもつながるのです。
たとえば、カビや花粉などの外部からの刺激だったり病原体の類のものからの刺激を肌が受けても、皮膚常在菌に守られているからこそ肌トラブルが起きないのです。
オロナインパックでは、文字通りオロナインを大量に肌に塗ります。これが角質や角栓を柔らかくして、角栓をより取れやすい状態にしています。
でも、抗菌・殺菌効果の高いオロナインを塗ってしまうと、本来肌を守ってくれるはずの皮膚常在菌に大きな影響を与えてしまうことになります。
だから、オロナインパックは正常な肌機能のバランスを崩す大きな原因になるだけでなく、場合によっては皮膚に炎症を起こす可能性もあるわけです。
毛穴の広がりにつながるかも
角栓は開いた毛穴にできるものですから、オロナインパックで角栓を取り除くと毛穴がポッカリ穴が空いたようになります。冷水で引き締めれば良いと思う人もいるかもしれませんが、毛穴が引き締まっているのはほんの数秒程度。人間には体温がありますから、あっという間に温かくなってしまいます。すると一瞬引き締まった毛穴もすぐにまた大きく開いてしまい、まったく意味がありません。大きく開いた毛穴にどんどん皮脂が溜まり、パックをする前よりも大きな角栓が出来上がってしまうのです。やればやるほど悪循環ということです。
乾燥肌敏感肌の方は要注意
オロナインパックで角栓が取れる理由は、 界面活性剤で皮脂と混ざりやすいからです。実はこれが問題。皮脂と混ざりやすいということは、鼻全体の脂が溶けやすく、ゆるくなった状態なのです。柔らかくなった肌に無理やり糊を貼り付けてベリベリとはがすという行為は、鼻の表皮にかなり大きく負担をかけます。オロナインパックを何度も繰り返すことで皮膚はどんどん繊細に、傷つきやすく乾燥しやすい肌になってしまうのです。
まとめ
オロナインは、本来消毒薬として用います。60年以上も前から発売されていて、どこのご家庭にも常備されいて身近な薬ですよね。にきび、吹き出物、やけどなどその数多くの効能・効果に「肌トラブルの万能薬」たるイメージがあるのでしょう。もちろん万能薬ではなく、子どもにも使用できる効き目のマイルドな消毒薬です。
しかしその万能薬イメージから「なんにでも使っている」と言う人も多いようで、今回のような鼻パックにも使われたのでしょう。消毒薬ですから、どんな使い方をしてもいいわけではありません。基本的には健康な肌に使うものではないのです。
毛穴に効くということは、すぐにでも試してみたくなるものですが一度開いてしまった毛穴を元に戻すのは簡単なことではありません。
ごっそりと毛穴から角栓が取れるオロナインパックは魅力的ですが、肌への負担が大きすぎるので、決しておすすめできません!